60代の履歴書・職務経歴書の書き方|再就職で経験を伝えるポイントと例文

履歴書・職務経歴書の書き方 60代の再就職
60代の再就職
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「60代の履歴書には30年以上の職歴を全部書くべき?」

「定年退職はどう書けばいい?」

「職務経歴書が長くなりすぎてしまう」

60代で再就職活動をすると、このような悩みを持つ方も多いでしょう。

60代は20代・30代と比べて職歴が長く、経験した仕事・部署・役職も多くなりやすいため、応募書類の作り方には工夫が必要です。

結論からいうと、60代の履歴書・職務経歴書では、これまでの経歴を全部詳しく書くことより、応募する仕事で活かせる経験を分かりやすく伝えることが重要です。

ハローワークも、職務経歴書について、履歴書では書ききれない具体的なキャリアや能力をアピールするための書類と説明しています。

この記事では、60代の再就職で使える履歴書・職務経歴書の書き方を、具体例とともに解説します。


60代の再就職では履歴書と職務経歴書の両方を準備する

まず、それぞれの役割を理解しておきましょう。

履歴書

履歴書は、

  • 氏名
  • 住所
  • 学歴
  • 職歴
  • 資格
  • 志望動機

などの基本情報をまとめる書類です。

ハローワークでも、求人応募では履歴書の提出を求められることが一般的と案内しています。


職務経歴書

職務経歴書では、

  • どんな仕事をしてきたか
  • どんな能力があるか
  • どんな実績があるか
  • 応募先で何を活かせるか

を具体的に伝えます。

中途採用では職務経歴書の提出を求める企業も多く、ハローワークも応募準備では履歴書に加えて職務経歴書が必要になる場合が多いと説明しています。

60代では、

履歴書=経歴の概要

職務経歴書=能力・経験の説明

と分けると作りやすくなります。


60代の履歴書で重要な5つのポイント

1.職歴を正確に書く

まず重要なのは正確さです。

  • 入社年月
  • 退職年月
  • 会社名
  • 退職理由

などを確認しましょう。

職歴が長い場合は、昔の年月を思い出せないこともあります。

その場合は、

  • 雇用保険関係書類
  • 年金記録
  • 過去の履歴書
  • 会社からの書類

などで確認するとよいでしょう。


2.定年退職はそのまま書いてよい

60代では定年退職後に再就職する人も多いでしょう。

履歴書には例えば、

2026年3月 株式会社○○ 定年退職

と書けば問題ありません。

定年後に再雇用されていた場合は、

2026年3月 定年退職
2026年4月 同社にて再雇用
2028年3月 契約期間満了により退職

など、事実に沿って整理します。

会社都合退職なら、

会社都合により退職

と簡潔に書きます。


3.古い職歴を省略しすぎない

60代では、

「昔の会社だから書かなくていいだろう」

と考えることもあるでしょう。

しかし、正式な履歴書では基本的に職歴は正確に記載します。

特に、

  • 勤務会社
  • 入退社年月
  • 主要な異動
  • 退職

については分かるようにしておきましょう。

仕事内容の詳細は職務経歴書で調整できます。


4.資格は応募先との関連性を意識する

資格欄には正式名称で記載します。

例えば、

  • 普通自動車第一種運転免許
  • 日商簿記検定2級
  • 宅地建物取引士
  • 第二種電気工事士

などです。

60代の場合、

取得した資格をすべて大量に並べる

より、応募先で活かせる資格を分かりやすく記載する方が読みやすくなります。


5.本人希望欄に条件を書きすぎない

本人希望欄に、

「週3日希望」

「残業不可」

「通勤30分以内」

「給与○万円以上」

などを大量に書くと、応募可能な求人でもミスマッチと判断されることがあります。

絶対に譲れない条件以外は、面接などで確認する方法があります。

ただし、実際に勤務できない条件を隠す必要はありません。


60代の志望動機の書き方

60代の履歴書で悩みやすいのが志望動機です。

ポイントは、

働きたい理由
+
これまでの経験
+
応募先での貢献

をつなげることです。


志望動機の悪い例

「定年後も働きたいと思い応募しました。」

これだけでは、

なぜその会社なのか

が分かりません。


志望動機の改善例

「これまで製造業で30年以上勤務し、品質管理や後輩指導を経験してきました。定年後もこれまで培った経験を活かして働きたいと考えています。貴社の募集では品質確認や新人指導にも携わることができると知り、これまでの経験を活かせると考えて応募いたしました。」

これなら、

経験
↓
応募理由
↓
入社後の貢献

が伝わります。


60代の履歴書で「生活費のために働きたい」はダメ?

生活費のために働くこと自体は当然の理由です。

ただし、志望動機を、

「収入が必要だから」

だけにするのはおすすめできません。

企業側からすると、

「なぜ自社で働きたいのか」

が分からないからです。

例えば、

「生活基盤を維持しながら、これまでの営業経験を活かして長く働きたい」

と、仕事への意欲までつなげるとよいでしょう。


60代の職務経歴書で最も重要なのは「長さ」ではない

60代では職歴が30年、40年になる人もいます。

そのため、

全部を詳しく書くと非常に長い職務経歴書

になってしまいます。

しかし採用担当者が知りたいのは、

30年前の仕事内容すべて

ではありません。

重要なのは、

応募する仕事に関係する経験

です。

ハローワークも、職務経歴や能力・長所・強みを整理し、応募先企業に応じた職務経歴書を作るためのワークブックを提供しています。


60代の職務経歴書の基本構成

次の構成にすると整理しやすくなります。

1.職務要約

これまでのキャリアを短くまとめます。

2.職務経歴

勤務先ごとに仕事内容を整理します。

3.活かせる経験・スキル

応募企業で使える能力を書きます。

4.資格

仕事に関係する資格を記載します。

5.自己PR

経験を入社後どう活かすかを書きます。


職務要約の書き方

60代では職務要約が特に重要です。

例えば、

例文

「製造業で35年間勤務し、製造現場、品質管理、工程管理を経験してきました。直近10年間は品質管理部門の管理職として、品質改善、部下15名の管理、人材育成を担当しました。製造現場と品質管理の両方の経験を活かし、今後もものづくりに関わる仕事で貢献したいと考えています。」

この文章を読めば、

何ができる人なのか

がすぐ分かります。


60代は古い職歴をどうまとめる?

例えば40年間同じ会社に勤務した場合です。

会社名だけ書くのではなく、部署・役職ごとに分けると分かりやすくなります。

1986年~2000年

製造部

  • 製造ライン業務
  • 機械操作
  • 品質確認

2000年~2015年

品質管理課

  • 製品検査
  • 品質改善
  • 不良原因分析

2015年~2026年

品質管理部・課長

  • 部下15名の管理
  • 品質管理体制改善
  • 新人教育

こうすれば、40年間のキャリアの変化が分かります。


直近の職歴を詳しく書く

60代では、

最近の経験を詳しく

古い経験を簡潔に

する方法が使いやすいです。

例えば、

30年前の新人時代
→ 仕事内容を短く

直近10年間
→ 役割・実績を詳しく

とします。

特に応募先に関連する経験は詳しく書きましょう。


60代の職務経歴書でアピールしたい経験

例えば次のような経験があります。

営業

  • 法人営業
  • 顧客管理
  • 新規開拓
  • クレーム対応
  • 交渉

製造

  • 品質管理
  • 安全管理
  • 工程管理
  • 設備
  • 業務改善

管理職

  • 人材育成
  • マネジメント
  • 評価
  • 予算管理
  • 採用

事務・管理部門

  • 経理
  • 人事
  • 総務
  • 労務
  • PC操作

60代だから、

「経験が長い」

だけでは十分ではありません。

何の経験が長いのか

まで具体化しましょう。


実績は数字で具体化する

例えば、

弱い例

「営業部門で管理職を経験しました。」

改善例

「営業課長として15名のチームを管理し、営業計画、進捗管理、新人育成を担当しました。」

さらに出せる数字があれば、

  • 管理人数
  • 担当顧客数
  • 改善率
  • 売上

などを記載します。

ただし、会社の機密情報を記載しないよう注意してください。


60代は管理職経験をどう書く?

前職の肩書きを強調しすぎないことが重要です。

例えば、

「営業部長を15年経験」

だけでは、次の会社で何ができるのか分かりません。

具体的には、

  • 部下20名の管理
  • 営業目標策定
  • 予算管理
  • 人事評価
  • 採用
  • 新人教育
  • 顧客対応

などに分解します。

60代の再就職では、

役職ではなく役職を通じて身につけた能力

をアピールしましょう。


60代の自己PRの例文

営業経験者

「私の強みは、長年の法人営業で培った顧客対応力と調整力です。これまで顧客の要望を確認し、社内の技術部門や製造部門と調整しながら提案を行ってきました。今後もこれまでの顧客対応経験を活かし、相手の立場を考えた丁寧な対応で貢献したいと考えています。」


製造経験者

「製造現場と品質管理を30年以上経験してきました。特に安全管理と品質改善を重視し、問題発生時には原因を確認して関係部署と改善策を検討してきました。これまでの現場経験を活かし、安全で安定した業務に貢献したいと考えています。」


未経験職へ応募する場合

「応募職種は未経験ですが、これまで営業職として顧客対応、クレーム対応、社内調整を長く経験してきました。新しい仕事でも、相手の話を聞いて適切に対応する力は活かせると考えています。必要な業務知識については積極的に学び、早期に仕事を覚えたいと考えています。」


60代で転職回数が多い場合

転職回数が多い場合も、職歴は正確に記載します。

ただし職務経歴書では、

全部の会社を同じ分量で説明する必要はありません。

応募先に関連する経歴を詳しくします。

例えば、

会社A:営業5年
→ 詳しく

会社B:短期の別職種
→ 簡潔

会社C:営業管理職15年
→ 詳しく

という形です。


60代で一社しか経験していない場合

一社に30~40年勤務した人も多いでしょう。

その場合、

「一社しか経験がない」

と考える必要はありません。

部署異動や昇進があれば、

  • 営業
  • 管理
  • 人材育成
  • 品質管理

など複数の経験をしている可能性があります。

会社単位ではなく、

仕事内容単位

でキャリアを整理しましょう。


履歴書・職務経歴書はパソコンで作っていい?

問題ありません。

現在のハローワークでは、履歴書のPDF版・Excel版の様式例も提供しています。

オンライン応募では、自分で作成した履歴書・職務経歴書をファイルとして添付することも可能です。

そのため、

「60代だから手書きの方がよい」

と決めつける必要はありません。

応募企業の指示がある場合は、それに従いましょう。


履歴書の写真は必要?

企業から指定される履歴書様式に従ってください。

写真を使用する場合は、

  • 清潔感のある服装
  • 明るすぎない背景
  • 最近撮影した写真

を使いましょう。

60代でも、必要以上に若く見せる必要はありません。

仕事を任せられそうな清潔感

を意識してください。


60代の履歴書・職務経歴書で避けたい7つの失敗

1.40年分の仕事内容を全部詳しく書く

重要な経験が埋もれます。

2.過去の役職ばかり強調する

次の仕事で使える能力を書きましょう。

3.「経験豊富」とだけ書く

何の経験なのか具体化します。

4.応募先に関係ない実績を大量に書く

関連するものに絞ります。

5.年齢を自分から弱点にする

「60代なので覚えは悪いですが」など、不要な自己否定は書かないようにします。

6.未経験職で「未経験です」だけで終わる

過去の経験から使える能力を探します。

7.誤字・年月の間違い

提出前に必ず確認します。

ハローワークも、応募書類は採否判断に大きく影響するため、分かりやすく自分をアピールする内容にする必要があると説明しています。


60代の職務経歴書は何ページがいい?

ページ数に絶対的な決まりはありません。

ただし、職歴が長いからといって、

8ページ、10ページと長くする必要はありません。

実務上は、

2~3ページ程度を目安に、必要なら少し増やす

くらいが読みやすいでしょう。

これは法的・公的な決まりではなく、読みやすくするための実務的な目安です。

重要なのは、

ページ数ではなく、応募先が必要な情報をすぐ見つけられること

です。


60代の職務経歴書テンプレート

そのまま参考にできます。

職務要約

○○業界で○年間勤務し、主に○○業務を経験してきました。直近○年間は○○として、○○、○○、○○を担当しました。これまで培った○○の経験を活かし、今後も○○分野で貢献したいと考えています。

職務経歴

株式会社○○

在籍期間:19XX年4月~20XX年3月

事業内容:○○

19XX年~20XX年

○○部

担当業務:

  • ○○
  • ○○
  • ○○

20XX年~20XX年

○○課/課長

担当業務:

  • 部下○名の管理
  • ○○
  • ○○
  • 人材育成

活かせる経験・能力

  • ○○経験○年
  • 顧客対応
  • ○○管理
  • 人材育成
  • PC基本操作

保有資格

  • ○○
  • ○○

自己PR

これまで○○を経験する中で、○○を強みとして培ってきました。特に○○では○○に取り組んできました。これまでの経験を活かし、貴社でも○○に貢献したいと考えています。


60代未経験の場合の職務経歴書の考え方

例えば営業30年からマンション管理員へ応募する場合です。

「マンション管理の経験なし」

だけを見る必要はありません。

営業経験には、

  • 顧客対応
  • クレーム処理
  • 業者との調整
  • 報告書
  • 電話
  • スケジュール管理

などがあります。

これらはマンション管理でも使える場合があります。

つまり、

職種は未経験でも、仕事に使える経験はある

ということです。


ハローワークで履歴書・職務経歴書を添削してもらえる

自分だけで作るのが難しい場合は、ハローワークを利用できます。

ハローワークでは、

  • 履歴書の書き方
  • 職務経歴書の作り方
  • 応募書類の添削
  • 面接対策

などの相談を行っています。実際の場面を想定した模擬面接を実施している窓口もあります。

また、ハローワークインターネットサービスでは、履歴書・職務経歴書の作成パンフレット、職務経歴書作成のワークブック、厚生労働省の履歴書様式例も無料公開されています。

60代で、

「30年ぶりに履歴書を書く」

という場合には特に利用価値があります。


求職活動支援書を利用できる場合もある

高齢者の再就職では、離職の状況によって「求職活動支援書」を利用できる場合があります。

厚生労働省によると、求職活動支援書には、

  • 職務経歴
  • 資格・免許
  • 受講した講習
  • その他の職業能力

など、再就職に役立つ事項が記載されます。

ただし、企業に作成義務があるかどうかは離職理由や雇用形態などによって異なります。

該当しそうな場合は、勤務先やハローワークへ確認してください。


応募企業ごとに職務経歴書を少し変える

基本情報は同じでも、

職務要約
強調する実績
自己PR

は応募先に合わせて調整しましょう。

例えば、

品質管理求人

品質改善・安全管理を強調

現場管理求人

マネジメント・人材育成を強調

未経験の施設管理

顧客対応・トラブル対応・責任感を強調

と変えます。

履歴を変えるのではありません。

何を目立たせるかを変える

という意味です。


60代の履歴書・職務経歴書についてよくある質問

60代は職歴を全部書くべき?

履歴書では職歴を正確に記載することが基本です。

一方、職務経歴書ではすべての仕事内容を同じ分量で説明する必要はなく、応募先に関連する経験を詳しくすると読みやすくなります。

定年退職はどう書く?

「株式会社○○ 定年退職」など、事実を簡潔に記載します。

60代の職務経歴書は何ページ?

決まりはありません。

読みやすさを考え、2~3ページ程度を一つの実務的な目安として、職歴に応じて調整するとよいでしょう。

履歴書は手書きでないとダメ?

応募先の指定がなければ、パソコンで作成する方法もあります。

厚生労働省も履歴書のPDF・Excel様式例を公開しています。

役職経験はアピールした方がいい?

アピールできます。

ただし「部長だった」だけではなく、管理人数・業務内容・人材育成など具体的にしましょう。

未経験の仕事では何を書けばいい?

これまでの経験から、新しい仕事でも使える能力を探します。

顧客対応、電話、PC、安全管理、人材育成などが候補です。

ハローワークで添削してもらえる?

できます。

ハローワークでは応募書類の添削や面接アドバイスを行っています。


まとめ|60代の応募書類は「過去40年」より「これから何ができるか」を伝えよう

60代の履歴書・職務経歴書では、

経験が長いことそのもの

をアピールするのではありません。

重要なのは、

  1. 履歴書では経歴を正確・簡潔にまとめる
  2. 定年退職などは事実をそのまま記載する
  3. 職務経歴書では応募先に関係する経験を優先する
  4. 古い経歴は簡潔に、直近の経歴を詳しくする
  5. 役職を具体的な能力へ変換する
  6. 実績はできるだけ具体化する
  7. 自己PRでは入社後の貢献まで伝える

ことです。

ハローワークも、職務経歴書は履歴書に書ききれない具体的なキャリアや能力をアピールするための書類としています。

60代には、

  • 営業経験30年
  • 製造経験35年
  • 管理職15年
  • 顧客対応
  • 品質管理
  • 人材育成

など、長年培ってきた経験があります。

しかし採用担当者が知りたいのは、

「40年間働きました」

という事実だけではありません。

「その40年間で何ができるようになり、その能力を当社でどう使えるのか」

です。

例えば、

「営業部長でした」

ではなく、

「法人営業、新規開拓、15名のマネジメント、人材育成を経験してきました」

と具体化します。

そして、

「この経験を応募先の○○業務で活かしたい」

までつなげます。

応募書類は過去の人生を全部説明する資料ではありません。

これまでの経験から、応募企業に必要な部分を選んで伝える資料

と考えると、60代でも職務経歴書をまとめやすくなります。

→「60代の再就職での面接対策」を見る


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